JR東日本は22日、東京駅や新宿駅など首都圏の16駅でベビーカーの貸し出しを始めた。アトレなど駅の商業施設などが施設内に限定して貸し出すケースは従来もあったが、今回は駅を出てからも利用できるのが特徴。周囲の目を気にして、列車内にベビーカーを持ち込むことをためらってしまうとの声も多く、担当者は「子育て世代が気軽に外出できる機会が増えれば」と話す。
JR各社や首都圏の大手私鉄によると、駅以外でベビーカーを利用できる鉄道事業者のサービスはほかにはないという。
駅の構内にベビーカーの貸し出しスタンドを設置。料金は1時間250円で、30分ごとに100円追加される。貸し出しには事前申し込みが必要で、スマートフォンなどで専用サイトに登録し、日時と場所を予約する。受け取ったQRコードをスタンドの画面にかざすと、ベビーカーが取り出せる仕組みだ。
22日に貸し出しを始めたのは、東京、新宿、池袋、横浜、川崎、立川、国分寺、府中本町、浦和、さいたま新都心、戸田公園、高崎、舞浜、新木場、葛西臨海公園、新浦安の各駅。予備を含めてベビーカーは各駅3台以上を用意。東京、川崎、高崎駅以外は無人対応で、今年度中に40カ所の設置を目指すという。
JR新宿駅構内の券売機近くには、3台のベビーカー(生後1カ月~4歳が対象)が貸し出しコーナーに用意された。新宿御苑に散歩にいくため、長男(2)をベビーカーに乗せていた鈴木愛さん(30)は「最近は(ベビーカーが)大きいので電車内でも迷惑かなと、人が少ない時間帯を選んでいる。こうゆうサービスは便利だと思う」と話した。
JR東・事業創造本部の菊池康孝さん(42)は「旅行でも短時間の買い物でも、子育て世代が気軽に外出できるようにしたい」と話す。ベビーカーを押しての乗り降りや、エレベーターを探す手間などホームでの安全面や利便性からも効果を期待する。
駅以外での利用、社員の妻がアイデア
駅構内に限らない利用では…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル